卵は1つの籠に盛るな

投資をやるときに分散投資をしましょうという意味で「卵は1つの籠に盛るな」とはよく言われますが、これは、翻訳者含めフリーランスの仕事も一緒です。

1社のみの取引でスケジュールを埋めてはダメ

これ、当然といえば当然です。馬鹿じゃないの?と思う人だっているでしょうが、現実問題としてひっきりなしに仕事をくれるからと1社とだけお付き合いをしている方というのは一定割合いますよね

これ、自営業に限ったことではありません。

町工場なんかでも、大手家電メーカーや自動車メーカーの下請けをやっていて、そこの仕事だけで食いつないでいる会社はたくさんありますね。

実際に知っている話では、ヨーロッパの服飾関連の家族経営アトリエなんかが大手ブランドから集中的に仕事をもらえていたものの、あるときブランド側が意図的に取引をなくし破産に追い込むことで買収を仕掛けるなんていうことをやっています。

他にもファストファッションの下請けは、納期もキツキツ、超過酷な労働条件で働いて利益もカツカツなので切られれば即破たんするようなところも。商品もコロコロ変わるのでついていくだけで必死だそうで。

法人単位であれ特定のクライアントにするのって本当に危険なのに、皆ひっきりなしに仕事がもらえている間は、ある程度の売上も約束されるし、スケジュール管理なんかも楽だし、安心感ゆえにやっちゃうんですよね…

確かに、Anyaだって一番高単価のクライアントだけで仕事を埋めたいな~と思うときもあります。その方が売上は上がりますから。

ですが、どんなに継続依頼が来ていようともしあるときピッカピカの新人が現れて、仕事を奪われたら?自分の能力がそれまで評価されていようが、すぐに代替されてしまいますし、これは自分ではコントロールしようがないので、今大丈夫だからと安心するのは禁物です

しかも、単価が良いところの方が良い人が入る可能性も高いですし、要求基準も高い傾向にありますから尚更安心はできません。


常に数社と付き合うようにすべし

あまりクライアント数が多くてもスケジュールのやりくりは難しくなると思いますが、クライアントによって納期も1件の平均分量もかなり異なってくることが多いはず。

単価は妥協しすぎない程度に下限を決めておく方が良いですが、適宜幅を持たせてメインクライントは最大3社くらいにしておけば良いと思います。Anyaの場合、年間でいうと年1,2件だけ受けるところがあるため合計で5、6社から引き受けていますが、通常は月2~3社。問い合わせ自体はもっと来ますが、単価が安すぎるところはよほどの事情がない限り適当に理由を言って断るようにしています。

Anyaのクライアントは、納期がゆっくりな案件が多いところと短納期案件が多いところとがあるので、納期がゆっくりのところからスケジュールが埋まっていき、合間に余裕があるようなら短納期案件を都度入れていくことが多いです。時期によってもある程度変わるので一概には言えませんが、これで結構上手い具合に大体1ヶ月~1ヶ月半先までは埋まります。

発注側にいた頃は長いところで2ヶ月先の納期で依頼してくるソースクライアントもいたものの1社だけでした。ほとんどの場合、ソークラ納期が数週間~1ヶ月ちょっとですが、チェックが必要なので訳者さん納期はもっと早くなることがほとんどでした。中には顧客に対してはチェックをしていると言いながらしていないところも一応知っているので、こういうところだと訳者納期とクライアント納期はほぼ一緒なんでしょう。

納期に関してはかなり分野によると思います。クラウド翻訳なんかだと数時間なんてのもざらですし、知人は論文翻訳を受けたものの特に納期が決まっておらずいつでもいいよなんてこともあるそうです。

他にも例えば、他の翻訳者さんの納品物を見る目的等でチェック業もやる方であれば、チェックは翻訳より短時間で済むはずなので少し売上を増やしたいときに合間に入れるなんてのもアリですね。チェックって単価安いから嫌われがちですが、ライバルの品質が把握できるって点ではたまにやるのも良いと思います。