翻訳者や在宅仕事の人間関係は楽って本当?

在宅の仕事のメリットというと、何と言っても通勤がないことでしょう。特に都心部にお住まいの方にとっては、もはや日本の観光名物にすらなっているあの満員電車は耐えがたいですよね。

もう1つの大きなメリットとしては、そりの合わない上司・同僚と接する必要がないという、人間関係の煩わしさとは無縁になることでしょう。ですが、この辺りも人によっては落とし穴になります。翻訳コーディネーターだった頃の経験とも絡めて語っていきます。

他人との接触がないのは本当に「楽」?

在宅翻訳者というと一緒に働く人というのは画面の向こうにいるコーディネーターやPMがメインとなると思います。しかもお会いしたこともなければ、声を聞いたことすらないことも多いでしょう。

仕事を受けるかどうかは確かに自分ですべて決められます。ただ、機密保持契約がありますから仕事で不安になったり分からないことがあっても基本的には誰にも聞くことはできません

Anyaは元々単独行動派ですし、基本的に色んな欲を趣味などで昇華できるので、3日間家から一歩も出ていなくても、家族としか話してなくても平気です。おまけに、昔から人に何か教わるのもあまり好きでなく、人に聞くよりもネットや本で調べて自己完結させることがほとんど。こんなんなので、フリーランスという働き方しかないってくらい快適ですし、事業拡大して人を雇うことも一切考えていません。

Anyaとは対照的に、日常的に人と接したり会話したりしないとストレスが溜まる方はあえてインハウス翻訳者を選ぶ方も多いです。

他にも分からないことがあったときに人に確認しないと不安という方もフリーランスは厳しいでしょうね。

基本的に、フリーランスになるんだったら100%自己責任なことがきちんと認識できて、原則的に孤独なのが平気であることは大事になってくるので、収入や働く形だけに捕らわれてフリーランスになると性格によってはストレスになることもあるので向き不向きはきちんと考えてみると良いでしょう

インハウスでも収入が良いところや、業務委託だけど社内のオフィススペースを貸す形のフリーランスも探せばありますよ。


余計な人間関係に悩まされない=「雑に対応していい」わけではない

ネット上でよく翻訳者や在宅フリーランスは負け組だと馬鹿にする声というのはたまに見かけます。というのも、会社員生活から逃げたという見方ですね。

フリーランスになる理由なんて十人十色ですし、IT環境がこれだけ整って働き方が多様化している時代なので的外れな外野の声は放置しておくとして、「コミュ障がフリーランスになっている」という指摘に関しては一理あるなという方は確かにお見受けします

例えば、実際に対面していなければ、あるいは納品物だけちゃんとしていれば雑に対応して良いと勘違いしているのか、独立すると会社員より偉くなると思っているのか、元々常識がないのか分かりませんが、社会人として必要とされる程度のビジネスマナーすら欠けているようなメールの文面だったり、冗談のようですが、元ソークラ側にいた方は自分が上とでも思っているのかコーディネーターを部下と勘違いしている方がいました(笑)

こういう方は仕事をする上での常識的な感覚が抜けていることも多く、書類審査時点で要注意扱いということも多かったです。もちろん、書類審査時点で印象が悪いとトライアルでの評価も相対的に厳しくなります

そりゃあ、翻訳者なしに翻訳業は成り立ちません。でも、営業して仕事を取ってきたり、翻訳需要があって仕事を発注しているのはあくまでクライアントです。マージンをとっている分、間でクレーム処理や品質管理してたり、色々調整してますしね。いつ何時も客は神様というのはありませんが、翻訳者はあくまでもお金をもらっている立場であり、どんな仕事をしようと実力だけでなく円滑な人間関係は必須です。

しかも、メールって文章だけなので人によってキツく受け取られることもあるので口頭よりかなり丁寧に書いた方が良いです(英語だとカジュアルでも良いんですけどね)。やはり、丁寧な人の方がメールのやりとり1つでも印象は全然変わってきますし、納品物が一定水準であることは最低条件ですが、態度が悪い方はコーディネーターにとってやりとりがストレスにつながるので敬遠されても仕方ありません

フリーランスは自営業で自分が社長だから、エージェントや企業と対等である!という意見はよく目にしますが、ある意味正しいけど、ある意味間違っています。翻訳者なんて基本的には下請けですし、もちろんどの会社と取引するか、仕事を受けるかは自分で決められますがあくまで顧客は顧客ですから。

フリーランスだからこそ会社員時代よりも顧客を大切に

フリーランスになって独立するだけで偉くなったと思ったり、すごいと言う人はちらほら見かけますが、Anyaは別にすごいとも偉いとも思いません。

働き方が違うだけですし、自己責任100%で代わりがいないからこそ、会社員時代なんかよりよっぽど顧客と真摯に向き合う必要があります

自分が失言してお客さんの機嫌を損ねたとしても、一緒に謝ったりミスをカバーしてくれる上司はもう存在しません。全部自己責任ってそういうことです。

あと「社員」と「外注」はまったく別なので、その辺混同して社員気分でクライアントと接するのもナシです。何のためにクライアントが高い金額を出して外注しているのか考えた方が良いでしょう。この辺りの感覚ができていない方は安易にフリーになってもジリ貧まっしぐらになる可能性が高いので慎重に考えましょう。