翻訳って言っても色々! ―産業翻訳編

翻訳業界で最も参入がしやすく、また生計を立てやすい分野というのが産業翻訳です。今回はこの分野についてご紹介します。

産業翻訳とは

名称としては結構漠然とはしていますが、文芸翻訳映像翻訳以外をすべてひっくるめたビジネス全般に関わる翻訳分野です。一般的には、産業翻訳が翻訳需要の9割を占めているといわれます。

主な分野としては、医薬、特許、金融、法律、IT、技術あたりですね。個人的には特許や医薬、ITも技術翻訳に入るような気もするのですが、技術翻訳というと仕様書、説明書など文書の種類がかなり雑多な印象はあります。

他にも、ニュースやスポーツ関連の翻訳をやっている方にもお会いしたことがあります。一部パンフレットなどは翻訳よりもコピーライターとしてのセンスが大事な場合もあります。

産業翻訳の特徴

 

文芸・映像ほどセンスが問われることはなく、正確かつ明確な文章を書けることが大切センスの観点から文章力が必要とされることは基本的にありません。

だからといって、日本語がめちゃくちゃで良いわけではありません。

とはいえ、求められる知識は専門的になってくるので勉強は必須。時々理系なら大丈夫だと思っている方がいますが、しょせん個人が大学・企業でやっていた専門なんて狭い狭い分野なので翻訳業で生計を立てるとなれば、専門外の分野もある程度広くカバーできるようになる必要があります

Anyaもこの数年、それなりの分野をやってきましたが、正直漠然とは理解できてもまったく勉強したことがない分野は急遽大学の教科書を買って、必要なところを読み込んだりしてなんとか仕上げた案件もあります。一度やってもソークラが中小企業だと類似の依頼が継続的にあるとは限らないので、次来るときにはほぼ綺麗さっぱり忘れていることも。

あとは、各業界の訳す文書によってある程度お作法がありますが、こういうのはたくさん読み込めば勝手に身に付くので慣れてしまえばどうってことはありません。こういうのだけ教えて十数万とってる翻訳講座がありますが、今はネット上にサンプルがたくさん転がってますから探せるのであれば探してみましょう。

生計を立てるなら手っ取り早いのは産業翻訳

文芸・映像のように数社だけがほとんどの仕事を握っているような業界ではなく、あらゆるところで翻訳需要が生じるためトライアルさえ受かれば仕事は獲得しやすいです

ちなみに、しばらく稼げると言われていた医療や特許ですが、最近ではかなり単価も下がっていて単価が高い企業は限られているので今となってはどの分野も取引企業と自分の実力次第だと思います。

トライアルなしで名刺交換したことがある企業の方にいきなり依頼をされることが時折あり、大抵社内資料っぽいものですがこういうのでも最近の特許や医薬の単価相場とはあまり変わりはない印象です。

じゃあ、どの分野でも受けまくればいいのでは?と思われるかもしれませんが、ある程度文書の種類は限定した方が稼ぐのには効率が良いですし、何でもできるは何もできないのと一緒で印象は良くないのできちんと専門は決めましょう。

分野を決めるにあたっては基本的には好きなモノで良いと思います。好きじゃないと苦痛ですからね。

産業翻訳者になるには?

簡潔にいっちゃうと、やりたい分野の翻訳者を募集している翻訳会社に応募してトライアルを受けて合格すればOK。ちなみに補欠合格だと仕事は繁忙期しか来ないでしょう(笑)

翻訳スクールは必須じゃないですが、ずぶの素人なら場合によってはありです。でも内容に対してやたら割高なところもあるので慎重に選んでくださいね。

ある程度自分で売り込みができる状態であれば、翻訳祭などで名刺交換ついでに営業をしておくとお仕事をいただける場合もあります。ただ、Anyaは依頼されても納期や専門が合わずこういったご縁で実際に引き受けたことはまだありません。ですが、皆さん案外単価は悪くなかったです。

翻訳者になる方の経歴に関しては上にも書いたように、前職と関連した業界の翻訳をやる方が結構いらっしゃるので、製薬企業→医薬、特許事務所/企業知財部→特許、メーカー技術者→技術翻訳なんてパターンも多いので、元々専門家の人と勝負になるのは覚悟しましょう。とはいえ、皆が皆翻訳者として有能かどうかは別問題ですが…。

信頼できそうな翻訳スクールがあるならそちらへ行くのも手ですが、産業翻訳ならチェッカーの募集もかなり多いので、実際はどんなものか知るためにそちらから入るのもありです。収入は多くないですが、慣れてくればその辺でパートするよりは全然良いですし、給料+αの小遣いとしては結構良い額にはなるはずです。

完全初心者なら情報収集や、未経験募集も多いので下のアメリアは1年限定でも良いので入ってみると結構情報が得られるのでおすすめです。

書籍で見てみる産業翻訳の世界

産業翻訳関連の書籍に関しては文芸等よりも翻訳の具体的な方法論がのっていることが多いので、高額な講座などに申し込む前に一通り購入して読んでみると良いです。(いらなくなれば、中古でもそれなりの値段で売れますし笑)

あ、たまに著者が肩書だけやたら大げさなのにあまりにも酷い本もあるので注意しましょう(笑)技術翻訳のとある水色のやつなんかは中身スッカスカだったり…。

英語だけで良いなら、下のシリーズはめちゃめちゃおすすめです。