単価の安いクライアントと交渉してみた

これまで何度か単価交渉して単価を上げてもらったクライアントはあったのですが、他のクライアントは一度も交渉したことがなかったので久々の打診を機に昨年交渉したときのお話です。

交渉クライアントとのこれまで

先日交渉したのは、独立前から契約していて、自分の当時の納品品質を今見返すとひどい…と思うような時期からお付き合いがある会社です。単価は、相場から言うと中の下~中の中あたりだと思います。

Anyaがやっている翻訳の分野に関してはあまり案件がないようで、打診される頻度もソークラも分野もばらばら。納期は長くも短くもなく、1件の分量はそこそこいただけますが、既に他の案件が埋まっていたり分野違いすぎて引き受けられないこともかなり多いです。

今思えば、駆け出しの頃の自分にはお金を払う価値もなかったと思うので契約していただいて経験を積むことができたのは感謝しているのですが、今となっては『この単価だと厳しいな…』という水準になりました

Anyaの専門分野がクライアントの得意分野でない分、指示はかなり少なくて自由度が高いのは楽なのですが、分野がばらばらな分問い合わせ時も専門分野は無視されがちですし、類似案件がほぼないのでうまみはないんですよね。

とまぁ、細々とした不満は多いです。年間の取引額を考えると、取引がなくなったとしても他のクラからの案件でカバーできるか、正直その方が売上上がりそうでそろそろ切れてもいいかなと思い今回は交渉に踏み切ってみました。

交渉内容

定期的に案件を引き受けているクラでもないので結構ストレートにいきました。具体内容は伏せますが

Anya

今の単価、私には安すぎるので今後はこのくらい貰えないとちょっとキツいです!ご検討ヨロシク!

てな感じです。あ、もちろん契約時より明らかに品質向上した自信はあります。

このクライアントの企業としての体力はどんなもんか不明ですが、正直そこまで体力はなさそうだと予測していたので突っぱねられると予想していたのですが、なんと一気に3割値上げしていただきました(パチパチ)

当然ですが普段あまり仕事をしてないところから打診もないのにいきなり値上げ交渉の連絡をしたら頭おかしいと思われますからやめましょう。

値上げ交渉のタイミング

値上げ交渉は結構勇気がいりますが、承諾されたとしても依頼がぱったり途絶える可能性もなきにしもあらず。なので、付き合いがなくなっても他があるから大丈夫!とかどんどん新規開拓しちゃうよ!ってタイミングでやるようにするのが良いです。

元々かなりの低単価だったため、取引しながら短期間で複数回単価を上げてもらった企業もありますが、それでやっと相場レベル。断っても断っても未だに案件は絶えません。今となっては合間にもう少し稼ぎたいときに入れる程度です。

このクライアントは同業者間では割と知られている企業なので登録者は多いはずですが、契約開始時の提案単価が『翻訳者を馬鹿にしてます?』と思うような単価なので、契約辞退したり実際に仕事を受ける人は少ないだろうと思います。率直に言って積極的にあまりお付き合いしたくないですが、逆にいうとこういうところは交渉しやすいですし、案外ポンポン上げてもらえることも。

案件は山ほどあるけど人が足りていなくて必死な様子が見て取れたら、交渉のチャンスです

あとは同じソークラからの案件が多く、「どうしてもソークラが○○さんを希望しているので」なんてリクエストが定期的にあれば一度交渉してみても良いのではないでしょうか。

コーディネーター時代の単価交渉

Anyaがコーディーネーターをやっていた頃は、勤め先の単価が相場よりもかなり良い単価だったことも関係あると思いますが、単価交渉されたことって契約時以外は片手で足りるほどしかありませんでした。年間だと1、2回あるかないか。

意外と皆さん辛抱強い…。でも、単価半分の会社だったら違うのでしょう。

交渉されても基本的に元の単価が高めだったのと、顧客単価を考えても他社と比べて相当割合をすでに翻訳者さんに渡していたこともあって、めちゃめちゃ評価の高い方以外は単価を上げることは難しかったです。

交渉されずとも、どうしてもスケジュールを確保したい方に関してはこちらから単価を上げていました。このレベルで評価されれば無敵ですね。

クライアントの方から単価を上げてくれることもある

上にも書いたように、クライアント側がほぼ専属にしたい場合や、スケジュールを確保したい場合は、「単価を上げるのでうちの案件を優先的に引き受けてくれませんか」なんて話が出てくると思います。こうなれば、もっと高い単価のところと契約して定期案件が来るようになればまだまだ交渉の余地はあるかもしれません。

他にも、Anyaのクライアントの中にも評価が良いので単価を上げますと言ってもらえたこともあります。取引開始後1年弱のことでした。

でも、そこも今となっては相場程度かなと思いますし、Anyaにとって単価が低くなっちゃったのでほとんど受けていません。ここもAnyaの専門分野案件は少なめですし、次の打診があったらそろそろ交渉時かなと思っています。

企業の体力も加味すべし

単価が不満なら、個人的には一番楽なのは新規開拓だと思います。安易に値上げ交渉しても企業によっては体力不足でそもそもほぼ不可能なこともありますから。

現在は明らかに翻訳者単価を低すぎる水準に抑えていて、ソースクライアントも案件も豊富、しかも創業年度がそれなりに古い企業であれば、単価が今の何倍もあったころから仕事をしているのでソークラによっても翻訳者さんによっても単価の上下幅が大きいはず。なので、こういうところとは契約時はともかく後の交渉もしやすいでしょう

でも、こういったところばかりとは限りません。案外、契約時に自社にとっての適正単価を提示しているところが多いので、これ以上は…と企業のそもそもの体力が不足している場合も大いにあり得ます

会社自体が小さく、顧客は大手数社に依存している上、値下げ圧力が大きく、どの顧客からもほぼ同じような単価で請け負っているようなエージェントに関しては、翻訳者から交渉を受け、エージェント側が上げてあげたくても難しい場合もあるでしょう。

内部事情については分かりようがないかもしれませんが、実際に仕事をしていけばこの企業はこういったクライアントが多いというのは何となく分かってくると思いますし、ホームページがきちんとしているところならある程度情報が得られることもあるので参考にしてみると良いです。

他には、安さを全面的にウリにしているところだと開始単価も驚愕の低さですが、上限値もせいぜい相場止まりになるでしょうから深入りは禁物。単価が低すぎるところは契約辞退が多いのか、大抵募集時に単価が公表されていたり、顧客単価もウェブサイトなどに公表されているのでわかりやすいです。こういうところは経験が浅い時期のみ、自分で有期契約のつもりでお仕事をするくらいで良いかと。

まとめ

10社程度色んな単価のクライアントと契約して思うのは、品質を売りにしていて単価が高いところは、社内の作業効率化もめちゃめちゃ積極的に進めています。コスト意識が良い意味で高いんですね。ガラパゴス的なところで、社長さんがかなり高齢なところなんかはお亡くなりになったら廃業するのかもしれませんが、時代についていく気ゼロなところも多いですね…。

契約してもらえたからとだらだら付き合うのではなく、自営業は貸し倒れリスク軽減も売り上げも自己責任ですから、そういった観点でも積極的に動くようにしましょう。